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湿式外断熱工法

EPSボードを躯体面に後張りし,その上から,耐久性・耐候性・変形追従性等に優れた樹脂モルタルを薄塗りで仕上げる,意匠性に優れた外断熱工法です。新築物件,改修物件に対応できます。



EPS外断熱工法 (湿式工法)

湿式工法によるEPS外断熱工法は,接着用モルタルや接着剤(アンカー併用の工法 もあります)で躯体面に後張りしたEPSに,ガラス繊維メッシュを伏せ込んだ樹脂モルタ ル仕上とする外断熱工法です。

昔は現在は廃止された旧建設大臣認定工法の関係から厚塗りの工法が主流でしたが,現在 は耐久性や追従性の大きい薄塗り工法が主流です。外装仕上材は顔料入りの専用上塗材の金 コテ仕上や専用仕上材を塗装する場合があります。材料から施工まで一貫したシステムによ り責任施工で販売されています。左官仕上げによる様々なテクスチャーやモールディングは 外装仕上げに新たなバリエーションを提供しています。同工法は木造住宅でも施工されます が,防火規制や施工法の違いがありますので,木造住宅のEPS湿式工法をご参照ください。

湿式外断熱工法

EPSに係る防火規制(RC造・SRC造)

■外断熱工法

適用法令:法第2条第七号(建築物の防火避難規定の解説2002:日本建築行政会議)

JIS A9511製品であるEPS断熱材は,右記の耐火構造壁において,外断熱工法を施すことができます。外装材・外装仕上材についても,木材と同程度の燃焼性能(木材でもよい)であれば使用できるので,大抵の外装材は使用できます。但し,特例としてFRPのように燃焼時に高温を発する材料は,個別大臣認定が必要となります。

■内断熱工法

断熱施工部位の用途・規模に応じて,内装制限がかかります。難燃材料,準不燃材料,不燃材料とEPSを覆う内装材を適宜選んで使用してください。

EPSに係る防火規制

内断熱工法と外断熱工法

RC造の断熱には大きく,躯体の室内側に断熱材を施工する内断熱工法と,屋外側に施工する外断熱工法の2つがあります。

■熱の伝わり方でみた内断熱と外断熱(熱橋の違い)

断熱層に貫通する構造体で断点ができる部分を熱橋(ヒートブリッジ)と言います。熱が伝わりやすいコンクリートでは,熱橋部は大きな断熱欠損となりますが,内断熱と外断熱では同じ熱橋でも性質が異なり,内断熱の熱橋を冷橋(コールドブリッジ),外断熱の熱橋をホットブリッジと分けて表現しています。コールドブリッジは外部の冷たさが内部に侵入してくるイメージ,ホットブリッジは内部の暖かさが外部に逃げ出すイメージです。この熱橋が問題となるのは,熱損失も然ることながら,室内側から見て内装の表面温度に著しい違いが出ることにあり,室内に熱橋で冷たい面ができると,その部分に結露が発生して,カビ発生の原因など大きな問題につながることがあります。
一般的な冬季室内温度条件として,室温22℃(相対湿度50%)の空気の場合,露天温度(空気中の水蒸気が水滴に変わる温度)は約11度ですから,建物は構造上,熱橋部分の室内表面温度を11度以上に保たなければなりません。外断熱工法はこうした表面結露の原因になり得る熱橋低温面がそもそもできにくい工法であり,内断熱工法は逆にできやすい工法ということができます。しかし,内断熱工法でも,適切な断熱補強を行えばこうした問題は解決できます。

EPSに係る防火規制